本日の”ドラッカー 365の金言”は、「断絶の時代」からの抜粋。
本日のページでは、これまで個々の製品やサービスなど、専門分野別に縦割りであった知識構造が崩れつつあり、今後は多種多様な分野の知識によるイノベーションが主流となることについて触れられている。
今日ようやく、知識とその探求が、専門分野ではなく利用分野別に組織されるようになった。(中略)知識が自らを最終目的にするものから、何らかの成果をもたらすための手段に移行したことの結果だった。(P.F. ドラッカー「断絶の時代より」)
”使う側としての知識”に重きを置くのではなく、使われる先、つまり”顧客や用途に応じて必要な知識”を仕入れなければならない。
以前も触れたが、専門技術戦略に基づいてコア技術を高める事に没頭している内に、顧客心理が変化し、その技術自体が”無用の長物”になってしまう可能性がある。
多くの会社にとって、”専門技術”を高める目的は、他の同業者に負けない技術を獲得することによる、価格下落の回避だったりする。しかし、ここには大きな盲点が存在する。
現代の顧客は、我々の同業者以外からの調達を優先して模索する、という点だ。
なぜなら、既存の調達ルートに固執していては大きなコストダウンが不可能であると知っているからだ。真の競合は同業者ではなく、別の業界からやってくると考えた方が賢明だろう。
例えば、現在の光学式マウスの製造方法は、従来のボールを使用したマウスの工場とは全く異なる。従来の工場でいかにボールをスムーズに動くように研究したところで、市場が選ぶのはコストも抑えられ、メンテナンスフリーの光学式マウスだったのだ。
このような大きな需要の転換が一夜にして起きることも考えられる時代と言える。その様な状況で生き残るためには、顧客の声に耳を傾けながら、自らの事業を自らの手で陳腐化させるしかない。
今までの知識やノウハウに感謝し、既存のビジネスモデルを静かに手放すこともできなければならないのだろう。
Today's Questions.
Q:顧客があなたの製品(またはサービス)に不満を持っているとしたら、どの部分ですか?(品質・コスト・納期など)
Q:あなたが顧客なら、どの様な方法でその不満を解消するでしょうか?
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2月5日”ネクスト・ソサエティは目前にある。”
明日もお楽しみに。
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