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2010年2月17日水曜日

”今日の産業社会に理念のないことが最大の問題である。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「企業とは何か(1946年)」からの抜粋。

本日の内容は、”経済発展”が我々にとって最高の目的でないことが分かった以上、真の目的を明確にし、新たな理念に基づいて社会の明日を創造していく必要がある、といった説明となっている。

我々の目的は、経済発展でないとすれば、一体何なのか?

ドラッカー教授は、その答えは哲学あるいは形而上学の様な領域に探さなければなりませんよ、と説明している。

本日のタイトル、”今日の産業社会に理念のないことが最大の問題である。”を見てもよく分かるが、目的が明確になっていないにもかかわらず、物事の効率化に必死になる事ほど無駄なことはない。

また世界的な恐慌の渦中に居る我々は、本来の目的を見失いやすい状況にあることを理解しておく必要がある。

生活の維持のためには、どうしても倫理が揺さぶられやすい不安定な状態になってしまう。身の安全確保のためには自らを失ってしまい、依存する対象を無意識に探したり、目先の利益に囚われてしまうのだ。

正直、個人的には2008年のリーマン・ショックはある意味嬉しかった。本業の製造業にとってはもちろん厳しい試練となることが容易に想像できたが、社会にとっては価値観を見直す大きなきっかけになるのではないかと感じたからだ。

カネへの信頼が著しく失われ、遂にマネーゲームは終焉を迎えた結果、世界中の人が”真の目的”を探求する時代がやってくるものと思われた。

あれから約1年半経とうとしている今、それとは少し異なる状態を感じている。

これはあくまでも個人的な観察だが、主に人生の転機を迎えている人(入学、就職、転職、冠婚葬祭など)においては、大きな価値観の変化が見られる。

大きな意思決定や出費が伴う場合に「みんなどうしているのか?」といった一般論に沿うだけではなく、「自分としては、ここで何を重んじるべきか?」を見直す機会がとても増えた様に感じる。

就職先としてNPOを選ぶ学生が増えた、というニュースもその一例だろう。

しかし一方で、岐路に立たされていない人に見られるのは、現状(生活の安全)を何とかして維持するための”イズム(○○主義)探し”や、”カリスマ探し”等の依存体質の強化だ。

自分ではない”他の何か”に人生を委ねていては、本当の自由を得ることは難しい。自らが考え抜いて、少しでも自己欺瞞(自分を欺くこと)なしに行動することに意味があるのではないだろうか。

とはいえ、社会が迷走する時代に生まれたのは喜ばしいことでもあると言える。一種のパニック状態にある今ほど、我々一人ひとりの意見が尊重される時代は珍しいと思うのだ。

考えているだけでなく、真摯に意見を何らかの方法でアウトプットし続けることで、仲間と共に生きた証を残していこう。


Today's Questions.
Q:感じ、考えたことを発し、行動していますか?
Q:なぜ、私たちは生きているのでしょう?
Q:”生きる”こととはどういう状態を意味するのでしょう?

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2月19日”政府は成果をあげる能力を取り戻さなければならない。”
明日もお楽しみに。

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