本日のページには研究開発戦略の一つ、「ニッチ追求型」のスタイルをとったチャーリー社(Charlie)の事例が紹介されている。
チャーリー社は基本的に研究活動をしない。下記の2つの分野においてのみ製品の開発を行う。
①従来の製品を、組み合わせたり、ちょっとした改善によって大きな効果を得られる分野
②良い製品が生まれると、競合が入る隙がない程、市場が小さい分野
チャーリー社の戦略は、起業家戦略の中で紹介されたニッチ戦略の「専門市場戦略(8月23日)」に通ずる。この日も書いたが、競争相手に「これは儲からないな。」と感じさせる事で、そこから先の行動を抑止することができる。毎年少しずつ改良しつつ、常識的な価格にとどめることで、小さな市場を占拠することができるのだ。
ここで改めて”ニッチ”という言葉の意味を思い出したい。”ニッチ”とは、本来は生物生態学用語で、「地球生態系における生態的地位とその全てのリソース(環境、敵、時間、空間、餌 etc.)」を指す。
真のニッチ戦略とは、”戦略”という言葉から想像される「他の圧倒を目的とする競争」ではなく、自らまたは自らの組織が、社会の「どの部分(市場)を担当するべきなのか?」という、社会全体との調和を意識して行う「重要な責任を伴った”選択”」を指すのかも知れない。
Today's Questions.
Q:あなた(またはあなたの組織)の強みは何ですか?
Q:今の市場は、あなた(またはあなたの組織)がリードすべきですか?
Q:今の市場は、何社が担当すべきですか?
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8月28日”幸せに暮らしましたで終わるのはおとぎ話だけである。”
明日のドラッカーは、市場リーダーになってしまった際に注意すべき点について紹介されています。お楽しみに。
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