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2010年1月17日日曜日

”企業以外の組織は 企業の利益に相当する評価基準を必要とする。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「すでに起こった未来」からの抜粋。

企業以外の組織(主に非営利組織)における評価基準の重要性について書かれている。

ここで説明されているとおり、非営利組織が企業のマネジメントから学べることは多いが、そのままを非営利組織に移植することは難しい。むしろ、金銭的な尺度(予算、募金額、利益、報酬等)だけで活動の成果を評価しにくい非営利組織には、むしろより高度なマネジメントや評価基準が必要である。

人にも色々な人がいる。お金に強い関心を持つ人もいれば、それ以外に興味を持つ人もいる。

前者、”お金に強い関心を持つ人”に「あなたは今、幸せですか?」と問えば、その質問に答える際に意識する評価基準は、銀行の預金残高や資産の合計額等、多くが定量的な(数値化可能な)ものを指すことになるだろう。

しかし、後者、”お金以外に興味を持つ人”に「あなたは今、幸せですか?」と同じ質問をしたら、どうだろう?その人の評価基準は本人の直感に基づいており、確固とした基準とは異なる、抽象的かつ複合的なものに違いない。

私を含め、”数値化できない何か”に対してより高い価値や可能性を感じる人にとっては、数値で管理する評価基準など基本的には不要であり、日々数値化できない価値を見つけることに喜びを感じているのだ。

よって、自分自身が”一人で幸せになる為には”定量的評価基準は必ずしも必要とされないと思う。

しかし、”人”と”組織”は異なる。必ず他人が関わる”組織”においては、現状の評価をそこに関わる人と共に共通の認識として持てなければならない。

スタッフの一人が「とても効果的に社会に貢献できている」と感じる一方で、一人は「全く社会のために貢献できていない」と感じていては、手足がバラバラに動いてしまう組織になってしまう。

営利組織であれば、(それが十分ではないと言っても)”利益”が皆に共通認識される評価基準としてそれなりの役目を果たすかもしれない。しかし、非営利組織については評価基準を他に探す必要から免れることができない。

組織の使命が達成されているかどうかをリアルタイムに把握できる評価基準を設ける必要がある。

しかし、ここで一つの落とし穴ができる。

使命や評価基準を決め、目標を設定することで、組織全体がそこに依存することを我々は忘れてはならない。

常にうごめく社会の中で、組織のあり方や役割、顧客のニーズは常に変化するため、使命や成果の評価基準も常に見直しながら、修正または変更していく必要があるのだ。

非常に骨の折れる作業ではあるが、ドラッカー教授は組織の命運を分ける最も重要とも言えるこの作業を「5つの質問」というかたちで体系化してくれた。

ドラッカー「5つの質問」
①われわれのミッション(使命)は何か?
②われわれの顧客は誰か?
③顧客にとっての価値は何か?
④われわれにとっての成果は何か?
⑤われわれの計画は何か?

常にこれらの質問を意識し、④の「われわれにとっての成果は何か?」に答えるため、より適切な評価基準を探り続けたい。


Today's Question.
Q:使命の達成状況をいかにして可視化できるでしょうか?

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1月19日”位置づけと役割を持たなければ 見捨てられし者、根なし草である。”
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