本日の”ドラッカー 365の金言”は、「産業人の未来」からの抜粋。社会的位置づけと役割の大切さについて説明されている。
For the individual there is no society unless he has social status and function.("The Future of Industrial Man"より)
個人にとって、社会的地位や役割がなければ、社会が存在しないのも同然だ。(同上、中村克海訳)
本日のページには以下の様な興味深い言葉もあった。
He sees only demoniac forces, half sensible, half meaningless, half in light and half in darkness, but never predictable.("The Future of Industrial Man"より)
彼(又は彼女)には、半分賢明で、半分無益、半分明るく、半分 暗い、予想し得ない悪魔的勢力しか見えない。(同上、中村克海訳)
これは明確な社会的地位や役割が無い場合、社会に対して何ら影響力を持つことができないため、常に受け身にならざるを得ないという意味ではないだろうか。
今日のACTION POINTには「退職した人にメールを送ったり、一緒に昼食をとってください。」とある。
もう随分前の事だが、団塊の世代が少しずつ定年退職を迎える中、長年仕事一途でやってきた人の退職後を想像すると、とても心配になることがあった。
「これからこの人は、どういう人達と何をして暮らしていくのだろう?」
多くの場合、本人は「退職したら、これがやりたい」という夢があるが、それはまるで「宝くじが当たったら○○したい」と同じような一過性の内容で、残念なことに建設的な内容であることは極めて少ない。
また「退職してからでないと、それには手を付けられない」と信じ込んでいる事も多く、在職中には全く準備していない様にも見受けられる。
ここで、「(会社として)退職した後の人生は『知りませんよ』でいいのか?」という疑問が浮かんだ。勿論、私の答えはノー。それでは会社という組織がその人の人生を食い潰してしまっているのと同じだと思うのだ。
本人にとってはある意味、大きなお世話かもしれないが、当社に勤めた方には、在職中も含めて何らかの方法で家族や社会に貢献できる人になって欲しいと思うし、常に他の人に必要とされる人でいて欲しいと願っている。
仕事を通じて学ぶことが可能なマネジメント、チーム作り、スピーチ、モチベーション、コミュニケーション、品質管理、カイゼン、問題解決、発想法等々、これらどれもが仕事の生産性を上げると同時に、プライベートにそのまま役立つものばかりだ。
職場で学んでもらうことを、職場ではすぐに使えなくても、プライベートで使い始めるという事もあるだろう。
以前、朝礼の3分間スピーチの場で、女性社員が進路に悩むお嬢さんとの話し合いに(以前、私が講座を開いた)マインドマップを活用したエピソードを披露してくれた。
こうした小さな成功を少しずつ増やしていくコツは、意外と単純な所にあると書いていて気づくことができた。
それは「全ての教育を”プライベートでの活用”を視野に入れて、提供する」という何とも単純な視点だ。
企画する時点で、「スタッフの家族や知人、町内会などで活用できないスキルや知識が仕事で活用できるはずがない」と考えて教育プログラムを組めば、より主体的に学んでくれる状態を創出できるのではないだろうか。
今後も会社を「人に必要とされる人を創出する機関」として活用し、人と社会をつないでいきたい。
Today's Questions.
Q:トップ自身がプライベートの時間を楽しめていますか?
Q:スタッフのみなさんはプライベートで輝いていますか?
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1月20日”人の本性と、その社会における役割と位置づけについての理念が、社会を規定する。”
明日もお楽しみに。
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