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2010年1月21日木曜日

”今日利益をあげている事業が明日は金食い虫になる。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「すでに起こった未来」からの抜粋。

「イノベーションこそ経済の本質である」と説いたシュンペーターを紹介しながら、彼の有名な言葉「創造的破壊(creative destraction)」について説明している。

変化とイノベーションの経済にあっては、利益は、マルクスとその理論がいうような労働者から搾取した余剰価値ではない。それどころか、利益は雇用と所得の唯一の厳選である。シュンペーターの経済発展の理論は、イノベーターだけが真の利益を生み出すとした。ただし、そのイノベーターの利益は短命であるとした。(「すでに起こった未来」より)


よく「企業とは利益を追求する組織である」と言われるが、一見もっともらしく聞こえるが、昨日の内容の通り”人の本性(または本質)”を踏まえて考えると、その定義には様々な矛盾が生じてくる。

ドラッカー教授は、組織の目的が利益なのではなく、利益は組織を維持発展させるのに必要な”条件”である、といった説明をしている。

我々は往々にして「細かいことは良いから、まずはとことん利益を上げてから、その利益に従って新たにやることを考える」という手順を踏んでしまいがちだ。

しかし、ドラッカー流には、「組織の使命達成のため、来期いかなる取り組みが必要か?という視点から今期の創出すべき利益を算出する」という順番となるのだ。

「変化はコントロールできない。できるのはその先頭に立つ事だけである。」というドラッカーの言葉はあまりにも有名だが、シュンペーターが説いたとおり、イノベーションが他を陳腐化し、社会に変化をもたらす。

利益を明日のイノベーションに投下することで、従来のあらゆるリソースを自らが積極的に陳腐化し、初めて変化の先頭に立つことができる。


Today's Question.
Q:昨日を棄て、明日をつくるために十分な投資ができていますか?

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1月22日”ケインズは財の動きに興味を持ち、私は人の行動に関心を持った。”
明日もお楽しみに。

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