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2010年1月26日火曜日

”継続と変革の両立こそ 文明にかかわる中核の問題である。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「すでに起こった未来」からの抜粋。

本日のページには「アメリカの民主政治」の著者でありフランスの政治思想家、アレクシス・ド・トクヴィル(1805 - 1859)(Wiki)や、イギリスのジャーナリストで思想家のウォルター・バジョット(1826 - 1877)(Wiki)が登場し、ドラッカー教授自らが名付けた「社会生態学(social ecology)」のルーツはこの2名の姿勢や思考、手法にあった事が説明されている。

ドラッカーの言う”社会生態学者(social ecologist)”は、”物見の役”の様な存在を指している。社会や人にやがて訪れる変化の兆しを誰よりも早く知覚し、それが真の変化であることを確認する。そしてその変化を機会として多くの人に知らせる。

”社会生物学(sociobiology)”という言葉をWikipediaで調べてみたところ、ドラッカー教授によく似たエピソードを発見した。自らが見張り役になることで群れをライオンから守るシマウマの話だ。興味深いので下に引用しよう。

またシマウマの群れでは見張り役がいて、ライオンの接近を鳴き声や身振りで群れに知らせるという。そのような目立つ行動を取ることは、まず敵の注意を引くので危険であると考えられる。それに、敵を見つけたら、黙って逃げ出した方が早く逃れられるし、他の仲間を身代わりにすることもできるであろうとも思われる。このように、自分を犠牲にして他者を助ける行動を利他的行動とよび、その例は多い。(「Wikipedia」”社会生物学”)


上の話は本日のページを理解する上でとても分かり易い。見張り役のシマウマは、群れの存続のために状況の変化をいち早く察知して「ここに居てはならない!」と、(この場合、逃げるといった)新たな行動を他に知らせている。

仲間達が寝ていたり、草を食べていたりと、安心している時にそれを中断させてでもすみやかに逃げる様に伝える役柄は、色々な意味でリスクが大きい。用心深いだけでは遅かれ早かれ仲間の信頼を損なうだろうし、鈍感であれば仲間は安心できない。失敗の結果、仲間に排除される可能性もある。

天敵が少しずつ攻撃を進化させてくると同時にそれを自らがまず理解し、群れに正確な情報を知らせる必要がある。

人と社会も常に連鎖して変化を続けている。その中で、すでに起こった未来を多元的に受け入れ、そこにチャンスを見いだす方法をドラッカー教授が教えてくれている。精度の高い変革を継続し、自らの群れ(組織)を守り切りたいと思う。


Today's Question.
Q:今のままで持続可能でしょうか?
Q:仲間の反感を恐れ、組織を不安定な状態にすることから逃げていませんか?

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1月28日”ヘンリー・フォードは 事業にマネジメントは必要ないとの信念ゆえに失敗した。”
明日はお休みとなります。明後日の「Drucker365」をお楽しみに。

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