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2009年11月6日金曜日

”聖アウグスティヌスは奇跡を求めて祈り、成果を求めて働きなさいといった。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「非営利組織の経営(Managing the Non-Profit Organization)」からの抜粋で、「戦略(Strategy)」についての説明だ。

このページでドラッカー教授は、使命(Mission)や計画(Plan)は善意(善き決意)にすぎず、成果を生むためには戦略が不可欠である、と言っている。

「計画が知的な遊びに終わっていることが多いことに気づいた。」(P.F.ドラッカー)

そして、”計画(Plan)”という言葉を使うことによって、それを作ること自体が仕事になってしまう危険性についても触れており、あえて行動を前提としてイメージできる”戦略(Strategy)”という言葉を使う様になった、といった説明であった。

「戦略であれば、期待するものではなく、働くためのものであることがはっきりしている。」(P.F.ドラッカー)

これは個人的にも実体験として経験がある。以前、中小企業向けにITコンサルをしていた折、その組織の社長と幹部の方々に対してオーダーメイドした企画をプレゼンする機会が多かった。

その際、開業当初は資料のタイトルでよく悩んだ。なぜなら、感覚的にだが、「○○○○のご提案」というタイトルで企画書を出すと、なぜかお客様(特に幹部社員)からダメだしをされ、契約に至らない事が多い気がしたのだ。

そこで、「○○○○戦略のご提案」と、”戦略”という言葉を付け加えてみたところ、たちまち契約までが円滑になった。

まずこちら側の資料の作り方が変わった。少ないリソースで確実に成果を出せるようなシンプルな資料にすることができたのを憶えている。そして、プレゼン時の雰囲気も変わった。

社長始め、幹部社員が「ここについては誰に担当させよう。」「ここについては、こういう風に変えてやればうまく行くはずだ。」と、契約がまだ決まっていないにも関わらず、既にその戦略を実践しているかのように前向きな意見が交わされるようになった。

コンサルタントという立場は、いかに顧客の側になれるかが常に課題となるが、この「戦略」という言葉を用いることによって、組織の一員として成果を生むためのアイディアを惜しみなく提供することができ、それが顧客にも伝わったのかもしれない。

使命や計画という言葉だけでなく、小さなプロジェクトであっても戦略という言葉を使ってみるだけで、全員参加の活動が促され、今まで見えなかった何かが見えてくるのではないだろうか。


Today's Questions.
Q:戦略がありますか?
Q:組織のメンバーはそれを知っていますか?

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11月7日”荒野にしがみつく人の多くは屍しか残せない。”
”しがみつかない”戦い方についての説明です。明日もお楽しみに。

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