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2009年11月15日日曜日

”正しい方向づけを行うだけでなく間違った方向づけをなくさなければならない。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”では、目標達成における下(部下)から上(上司)へのコミュニケーション手法として、”マネジメント・レター”というものについて紹介されている。

昨日は”明確な目標設定”の隠れたリスクについて触れたが、目標を持つこと自体が危険であるというわけではないので、誤解の無いようにしたい。組織で活動する以上、目標や達成イメージ(以下、ヴィジョン)を全員で共有し、それぞれの強みやリソース(資源)を集中投下する必要がある。

しかし、目標の共有ができても、ヴィジョンの共有が欠けることによって発生する”意識のズレ”は、達成までのプロセスにおいて、いかんともしがたいムダや障害を発生させてしまう。

昨日登場したペーターと山羊たちのことを今一度思い起こしていただきたい。彼等は定量的な目標なしに(極端な話、ヴィジョンのみで)目的を達成している。

定量的な目標だけでは、アルバイトによる”ビラ配りの配布ノルマ”の様に、せっかくの労働が全くのムダに終わってしまう可能性もある。”いかなる状態を実現するために、今何が必要なのか?”をそこに関わるすべての人で、常に問い続けるのが効果的だ。

ドラッカー教授は、上司と部下の目標やヴィジョンに大きなズレを生じさせないよう、本日のページで紹介されている”マネジメント・レター”の活用を勧めている。

そして、マネジメント・レターには以下の要素を盛り込むことを示唆している。

①上司の目標
②自ら(部下)の目標
③自らに期待されていると思う水準
④目標達成のために行うべきこと
⑤目標達成のために障害になっていること
⑥組織が行っていることで助け(または妨げ)になっていること
⑦上司が行っていることで助け(または妨げ)になっていること
⑧目標達成のために次の一年間で行うべきこと

何度かここで紹介した当社の”振り返りシート”には上記の要素も大きく盛り込まれている。部署のテーマを冒頭に、自らの良かった点(○)と次月より良い結果を出すための具体的行動(!)をリストし、上司に確認印をもらう。

そして勿論、部下のベクトルのズレについては、口頭でも良いので必ず1対1で話し合う様、上司に勧めている。


Today's Questions.
Q:数値目標だけでなく、ヴィジョン(達成イメージ)を共有できていますか?

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11月16日”自然発生的に生ずるものは混乱、摩擦、不手際だけである。”
組織構造における守るべき原則についての紹介です。明日もお楽しみに。

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