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2009年9月17日木曜日

”第二の人生をどうするか。これを考えなければならない。”

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、セカンド・ライフについて。仕事以外にも興味を持つことの大切さについて触れられています。

この中で、40代での燃え尽き現象はストレスによるものではなく、仕事への飽きによるものだ、とドラッカー教授は言うが、個人的には30代半ばから、こうした燃え尽き現象は既に始まっている様に見ている。

しかし、これは定期的な職場の異動ではこの問題は解決できず、職場以外で活躍したり、必要とされる場所を本人も意識して探していく必要がある。

たしかに、当社のスタッフを見回しても、四、五十代でプライベートが充実している方は、仕事においても、いつまでも若々しく笑顔が眩しい。プライベートの活動について訪ねると、いつまでも目を輝かせて話してくれる。

そしてこの様なスタッフは、大抵の場合、コミュニケーション能力も高く、柔軟性に富んでいるため、どの職場でも重宝される存在だ。結果として、日々の仕事が変化で溢れている。

一方、趣味という趣味もあまりなく、出社する以外は家に閉じこもっていると、職場では一つのことにプライドを持ち過ぎてしまう傾向がある様だ。往々にして、カイゼン活動(仕事の廃棄、修正等)の抵抗勢力になってしまい、異なる仕事に就いてもらいにくい存在に陥ってしまう。

では、組織として、この課題をサポートする方法はないのか?
参考までに当社の取り組みを紹介したい。

実は当社で「ドラッカー 365の金言」の朗読を始めたのには、いくつかの理由があるが、その一つに「社員の自立(精神的・経済的)を促す」という目的があった。

今後、高齢化は勿論、医療の発展と共に長寿命化が急速に進む。同時に年金システムも崩壊してゆくであろう中、会社を定年退職した後も、一人ひとりが何らかの方法で自活して行かなければならない。

もう随分前になるが、定年退職してゆく人を見て、「この人たちは、(またこれから定年を迎える人たちは、)最期までなんとかやっていけるのだろうか。」と、とても不安に感じたのだ。

その当時の職場は、悪い意味でいう”職人”ばかり。一つの仕事を何十年もやってきた人ばかりだったので、考えは凝り固まってしまい、読み書きはもちろん、議論を交わすことさえままならなかった。

「ウチの会社が何十年もかけて、この人たちをこの状態にしてしまったのだ。」と痛感し、それからコミュニケーション向上のための取り組みを続けてきた。

その後、2〜3年して、職場に柔軟性と笑顔が見られる様になり、ドラッカー・マネジメントを全員で学ぶ取り組みを始めたのだ。いつしか自分の商売を始める方もいるだろうし、非営利組織で活躍する方も出てくるかもしれない。

全員がぼんやりとであっても組織とは何かを理解することができれば、会社も成果を出しやすくなるし、退社後もその知識を使うことができるはずだ。

大げさかも知れないが、「当社の人が会社を去る時、家族や社会がその人が協力してくれるのを待っている」状態を目指したい。いつまでも必要とされる人になってもらいたいと思っている。

そのためにも、組織の外で活躍する場を作る支援をすることで、心の内なる安心を確保し、組織内にも良い影響を及ぼすことができるはずだ。

個人的には、これが決して回りくどい”間接的な”方法だとは思っていない。


Today's Questions.
Q:明日、組織がなくなったとしたら、スタッフはどうなりますか?
Q:その時を見据え、組織として準備できることがありますか?

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9月18日”働く者が組織よりも長生きし かつ組織を動けるようになった。”
セカンド・ライフの説明が続きます。お楽しみに。

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