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2009年9月10日木曜日

”仕事ぶりとは百発百中のことではない。百発百中はサーカスの話である。”

 
本日の”ドラッカー365の金言”は、”失敗を許容できる組織”の重要性について触れられている。タイトルが意味するのは、”仕事では、サーカスの技の様に、同じ事を何度も練習して失敗しないようにできたとしても、それは何も意味をなさない。”ということだ。

ものづくりにおける、トヨタ生産方式の「JIT(ジット/ジャストインタイム)(Wiki)」を学ぶにあたり、「JIT改革の基本精神十箇条」と呼ばれるものがある。失敗を恐れずに常に新しい方法を追求する、トヨタ生産方式のエッセンスが詰まった内容であり、ドラッカー思想にも通ずる内容なので、ここで紹介したい。

JIT改革の基本精神十箇条
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一、つくり方の固定観念を捨てよ。
一、出来ない理由よりやる方法を考えよ。
一、言い訳をするな、まず現状を否定せよ。
一、パーフェクトを求めるな五十点でよいすぐやれ。
一、誤りはすぐ直せ。
一、改革に金をかけるな。
一、困らなければ「チエ」がでない。
一、「なぜ」五回、真因を追求せよ。
一、一人の「知識」より十人の「チエ」を。
一、革新は無限である。

そう、これはドラッカー教授の言う「体系的廃棄」と「陳腐化」だ。(8月23日の記事参照)中にはネガティブな表現があるので、嫌悪感を抱く方もいるかも知れないが、環境の変化に順応する組織を作る上で、カイゼンは不可欠であり、同時に並大抵のやりかたでは現状維持体質から抜け出せない。

事実、当社ではこの十箇条を4年間に渡り全員で唱和しているが、私も含め、まだまだ理解が足りないと感じる。

ここ数日の記事で触れたとおり、人は組織への貢献を通じて自立し、より良い選択ができる様になる。そのためには学びが必要であり、学びは本やセミナーだけではなく、実践を通じて体得しなければならない。

組織としてすべきは、”懸命に立とうとする子供を見守る親を演じきる”ことだと思う。尻餅ついたとしても、それは当たり前。勇気を持って難題に踏み込む者を信じ切り、少し離れた後方から支援することではないだろうか。

そもそも人の「自立」は、孤独な戦いの下に生まれる。そこで自立しようとする人間の失敗を責める空気が生まれると、その勇気ある人はたちまち組織を去ることとなる。


Today's Questions.
Q:「責任ある選択」のできる人が辞める組織になっていませんか?
Q:どの様にすればそうした人が自由に取り組める環境が作れますか?

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9月11日”世の中に違いをもたらすためにはいかなる成果を生み出すかを考えなければならない。”
明日はドラッカー流目標の決め方。どうぞお楽しみに。

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