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2009年8月20日木曜日

”価格戦略は顧客に合わせて価格をつける。”

 
本日のページは3つ目の起業家戦略、「価格戦略」についての説明だ。

価格戦略というと低価格競争をイメージしてしまうが、ドラッカーの言う価格戦略とは、そういった単純な方法を指しているのではなく、”製品やサービスそのものは変えない。生産者が最終的に手にする額は同じである。”と説いている。

現在の価格が顧客の経済状況にそぐわない時、顧客の負担は減らし、他で回収する方法を考えよう。ということだ。そして事例として、インターネットプロバイダーの無料化について触れられている。広告を表示することで月額使用料を無料にした、という内容だ。

ここで、ふと思い当たった製品がある。

ドイツのカーシート専門メーカー、レカロ(RECARO)社のメディカルシリーズだ。開発には医師が参加し、人間工学に基づくデザインのおかげで腰痛患者が安心して長時間運転することのできるシートになっている。

日本では10万円以上の価格がついているが、驚くことにこのシート、ドイツ本国では医師が処方し、患者は最小限の負担で購入することができる。つまり保険が適応されるのだ。

こうした、実際の単価は下げずに顧客の費用負担を最小限にしつつ、拡販するのがドラッカーが説く「価格戦略」だ。

Today's Questions.
Q:本当の顧客は誰ですか?
Q:その顧客は現行の価格に対し、どう感じていますか?
Q:主力の製品/サービスに新たな価格戦略を適用できますか?
Q:実行した場合、何が起きますか?

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8月21日”関所戦略は難攻不落の関所を占拠する。”
4つ目の起業家戦略、「ニッチ戦略」の紹介が続きます。今後数年間は大手企業によるニッチ市場戦略が本格化してくる事が考えられます。大手が目を向ける前に”選択と集中”を徹底し、小さな市場を占拠しましょう!

3 件のコメント:

  1. 価格戦略、非常に興味深く拝読致しました。
    「現在の価格が顧客の経済状態にそぐわない時、顧客の負担は減らし、他で回収する方法を考える」というのは分りそうで案外見落としがちな視点ではないかという気がいたしました。これには提供者側の変革を伴いますし、流動的なフレームも必要になってくることでしょう。大きなエネルギーが必要です。しかし、これこそが企業努力というか高い志に他ならないと思うのです。非常に喚起されるものがありました。
    「ニッチ戦略」、楽しみにしています。

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  2. コメント、ありがとうございます!

    当社でも主力商品の価格ダウン要求があった場合、今までに担当したことのない製品の加工を新たに受注した上で、そちらで価格ダウンに協力するといった方法をとる場合があります。

    売上は向上しつつ、顧客の負担を低減するこの方法は、当社の超ベテラン営業マンが自分で編み出した手法でした。(^_^)

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  3. 選択と集中。顧客の囲い込み。フロントエンドの商品作りですね。弊社でも始めました。
    www.cmswd.com

    Twitter経由です。

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