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2010年2月10日水曜日

”動的な不均衡状態にある社会だけが安定性と一体性を堅持する。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「イノベーションと企業家精神」「すでに起こった未来」「未来への決断」からの抜粋。

コミュニティと家族は”安定”を求めるが、企業、政府、大学、労組、軍等の社会的機関が”安定”するための唯一の方法は、自らを陳腐化し、体系的に”不安定化”するほかないと説明している。

以前、”綱渡り”の例について触れた。不安定な綱の上を、バランスを保ちながら進むには、自らの全身を不安定に保つ必要がある、という話だ。重心のズレを敏感に感じなければ(または感じようとしなければ)たちまち綱から落ちることになる。

新たに決める→続ける→ズレを感じる→壊す(棄てる)を継続できない”安定した組織”は、不安定な環境に順応し続けることができない。

一方、これ(イノベーション)を楽しめる組織は、激変する環境下でもしぶとく生き残ることができるのだろう。

日本には200年以上続く老舗企業が約3000社も存在し、その総数は世界の40%を占めると言われている。日本は世界でも突出した長寿企業大国である。

こうした老舗企業について学んでみると、比較的長いスパンで時代の変化を受容し、”老舗”特有の古くさいイメージとは全く異なる柔軟性に富んだ対応力、つまりイノベーションを続ける姿が印象的だ。

個人的にここで重要だと思うのは、権限委譲の力だ。社長自らが現場の作業ばかりしていては、時代の変化を大局で感じ、次の一手を選択することが難しくなってしまう。

自らの手で作業することで、その仕事や方法に偏愛してしまいがちだからだ。これでは、”やりたい”ことをやる組織になってしまい、”なされるべき”ことから逃げてしまう組織になってしまう。

「使命の決定・修正、戦略の決定および重要なリソースの配分」以外については極力部下に委譲することで、少し離れたところから組織が社会の変化から乖離していく様を観察し、対応したい。

心は熱く、しかし頭では冷静に変化を楽しめる組織でありたいと思う。


Today's Question.
Q:一度イノベーションをして、陳腐化し始めていませんか?
Q:陳腐化を計り、定期的に修正する手段がありますか?

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2月11日”マネジメントとは人にかかわることである。”
明日もお楽しみに。

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