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2009年10月7日水曜日

”1つでも必要なステップを省くと意思決定はできの悪い壁のように崩れる。”

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、意思決定プロセスのリスクを低減するために踏むべきステップについて紹介されています。

意思決定には以下の6つのステップがある、としています。

①意思決定を行うべきときを知る
②本当の問題についてのみ行う
③問題を正しく定義する
④何が正しいかを考え、何が受け入れられやすいのかを考えない
⑤やがて妥協が必要になることを覚悟しておく
⑥実行の手配がすむまでは決定したことにならないことを知っておく

①について、ドラッカー教授は、「意思決定は外科手術である。」(「経営者の条件」)としている。必要ない外科手術をすると組織そのものの体力を消耗させてしまうので、本当に必要と思われるとき、すなわち放置しておくと事態が悪化する場合や機会を逃してしまう場合に思い切って行わないといけない。

②③については、「なぜ?」を繰り返し、問題の心因を突き止めることで、”問題の種類”を見極めることから始める。問題の種類については「経営者の条件」のP.165より4種類の問題の紹介があるので、そちらを参照いただきたい。

④⑤については先の投稿でも説明させていただいた通り、”正しい”ことを徹底的に追求することが大切である。また、どこかの時点で妥協が必要になるが、それが”正しい妥協”なのか、誤ったものなのかを見極めましょう、という意味だ。

⑥は、意思決定は実行をもって初めて”意思決定した”ことになる、ということだ。こちらについても先日の投稿で紹介してきたが、実行を担うのは、殆どの場合、意志決定者とは異なる人間であるため、その者がしっかりと理解し、能力に見合った行動に落とし込まないと、成果が出にくい、という事になる。

個人的に最もクリティカル(致命的)だと思うのは、やはり最初の「意思決定を行うべきときを知る」だろう。これを見誤ったり、部下に十分な説明をせず進めようとすると、結果として大きな妥協を強いられることが多い。どの様な意思決定にもリスクが伴うので、丁寧に取り組みたい。


Today's Questions.
Q:これまで行ってきた重要な意思決定を、上記のプロセスに照らし合わせるとどの辺りに改善の余地がありますか?
Q:手当たり次第にメスを入れて組織が弱っていませんか?

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10月8日”優れた外科医が不要な手術を行わないように不要な意思決定を行ってはならない。”
少し前後しますが、本日の①にあたる内容です。お楽しみに。

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