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2009年11月25日水曜日

”組織内の活動は組織全体への貢献によってすべて位置づけなければならない。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、”組織への貢献”によって分けられる4種類の活動とその優先順位の考え方について。組織で行われている様々な活動を区分し、どの活動を優先させるべきかが説明されている。

成果活動
成果に直接/間接的に関わりのある測定可能な活動

支援活動
他の部門にとっては必要不可欠だが、自ら成果を生まない支援的活動

衛生&家事活動
成果と直接/間接的に関わりのない付随活動

トップ・マネジメント活動
経営者による意思決定や、その他の活動

ドラッカー教授は、成果を生む活動の中においては、直接的に収益に繋がる活動(key activities)を優先させ、仕組み化を図る必要であり、重要でない活動(nonkey activities)が優先される事があってはならない、としている。

本日のページ、原著「The Daily Drucker」のアクションポイントには「成果活動を見える化し、支援業務が成果活動より上位になってしまっていることを認識して下さい。そして福利厚生活動を従業員に委譲することを検討して下さい。」と書かれている。

スタッフ自らが優先順位を決めることで、全員で「何が先んじられるべきか?」を共通認識として育むことで、あらゆるムダを排除し、全員の強みを「なされるべき事」に集中させることができるということだろう。

こうして書いていて、以前視察に訪れた亀田メディカルセンター(千葉県鴨川市)の事を思い出さずにいられない。この病院が「最も尊ぶところ」として挙げているのは、「患者さまのために全てを優先して貢献すること」である。

このような事を明記しているホームページはよく見るが、この病院に行くだけで、スタッフの一人ひとりが”本気”でそれに取り組んでいることがひしひしと伝わってくるはずだ。みなさんも是非機会があれば訪問してみて欲しい。

良い意味で、常軌を逸したこの病院。リゾートホテルと病院を融合させた様な、夢の施設だった。そこで私が見た特徴を紹介することで、この施設の”優先順位のあり方”を感じていただければ幸いだ。

・東京駅から無料高速シャトルバス(約20本/日)
・玄関でドアマンが車いすの患者をサポート
・総合病院にも関わらず、予約すれば診察まで約20分
・足音が響かないよう、廊下は全て絨毯張り
・スタッフの廊下と患者の廊下が別
・廊下はギャラリーとして利用
・全室個室制
・食事のメニューは画面操作で決める
・イタリアンレストラン
・バー(主治医の許可があれば飲酒可能)
・世界中で名医をヘッドハンティング
・医師や看護師が殺到している
・霊安室は天に最も近い場所として、海が一望できる最上階

等々、他にも様々な特色があったが、すべては患者の側から見て「こんな病院があったら…」という夢の一つ一つを実現するための活動に集中しているように見えた。視察から帰宅後、妻に「死ぬときはこの病院がいい。」と説明したのを憶えている。


Today's Questions.
Q:組織で最も優先されるべき仕事は何ですか?
Q:それを全員が理解していますか?

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11月26日”コミュニケーションの向上は送り手ではなく受け手によってもたらされる。”
ドラッカー流コミュニケーションの捉え方。明日もお楽しみに。

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