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2009年11月18日水曜日

”階層の終わりなる言葉を耳にする。あきれた馬鹿馬鹿しさである。”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「企業とは何か」、「明日を支配するもの」、「イノベーターの条件」からの抜粋で、階層(hierarchy)と平等(equality)についての説明だ。

このページでドラッカー教授は、「階層を伴う現代社会は不平等だ。」とする”平等主義者”を批判し、文末で以下のように説明している。

For the very concept of justice implies rewards graduated according to unequal performance and unequal responsibility.(P.F. Drucker, "The Daily Drucker", p.352, Harper Business)

真の公平とは、平等ではない能力と責任に合わせた、段階的な報いを指す。(同上、中村克海訳)


組織には、パートタイマー(以下、パート)と同等の責任レベルを期待する管理職もいれば、管理職と同等の責任レベルを期待するパートも存在する。

現場が忙しくなると、前者は頭で考えずにパートの作業を手伝い、後者は、忙しくなると他のパートと恒久的な対処策を練る。

私はこのような光景を目にすると、前者には「タイムカードを用意しましょうか。そもそもその作業速度ではウチのパートは勤まりませんが…。」と厳しく皮肉を言い、後者の上司には「彼女(または彼)の正社員登用を検討しましょう。」と伝える。これが真の平等だと思う。

組織には本当に様々な人がいるのだ。

自らの意思でより正しい選択を追い求め、それが厳しい選択であっても楽しみながら成果を出す人。義務感に駆られ、「これこそが正しい選択なのだ」と苦しみながらも何とか突き進もうとする人。人一倍"”自由”を求める傍ら、自分では選択せず、人の責任の下に居座る人。自ら選択はしないが、言われたことには常に笑顔で頑張る人。何を言われても不満な人。等々…

これらの人々に対する報酬や対応が完全に一律化されたとしたら、自立した能力の高い人と、依存を求める能力の低い人が同時に組織から去ることになるだろう。

私は、自らの意思で”なされるべき事”を見つけ、責任ある選択のできる人には、いくらでもチャンスを提供できるような組織にしていきたいと思う。これまでは管理職の立候補制にしてきたが、本日のページを読んでみて、パートの方にも正社員登用の意味をよく理解してもらい、立候補制にできる様な組織にしたいと感じた。

Today's Questions.
Q:責任を伴う選択ができる人にチャンスがある組織になっていますか?
Q:優秀な人が辞めていませんか?それはなぜですか?

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11月19日
”組織は道具である。専門分化することによって自らの目的遂行能力を高める”
多角化のリスクと成果を上げる”選択と集中”についてのお話です。
明日もどうぞお楽しみに。

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