本日の”ドラッカー 365の金言”は、組織が必要とする情報についての説明だが、読んでも少し難しいページだ。
原著を見てみると、”Gathering and Using Intelligence(情報の獲得と活用)”といったタイトルになっており、ドラッカー教授は、情報は組織の戦略における”Assumptions(仮説)”を検証するために必要であり、必要とあらば外部の専門家を使うと良い、としている。
では、この場合の”仮説”とは何か?仮説を立て、検証する力、いわば”仮説力”というのは組織運営において非常に重要な意味を持つように思う。我々は「これをこうしたら、何にどの様な影響が出てくるだろうか?」といったシミュレーションを常に続けなければならない。
今日行う我々の意思決定は、明日にはあらゆる物事を変化させている。もし明日、今日と同じ情報を前提に意思決定した場合、誤った判断に繋がる可能性が高まるからだ。
端的に言えば、「自組織の”今”に対する、我々の認識がずれていないか?」ということを生の情報を元に検証しなければならないということだ。
ドラッカー教授は、以下3種類の仮説を確認するよう、勧めている。
①社会、市場、顧客、技術等、事業に関わる外部環境の仮説
②組織特有の使命(Mission)に関わる仮説
③使命達成の為に必要とされる、自らの組織の強みに関わる仮説
これらの情報は社内にいるだけで見極めることは至難の業だ。脅威は常に組織の外からやってくる、という言葉からも分かるように、外部の情報に敏感になり、”仮説力”を大胆に発揮することで、想定外なリスクを低減していけるのではないだろうか。
また、組織を通じて関わるすべての方と対等な人間関係を築くことで、外部に高精度な危機察知センサーを持つこともできる。組織の使命をそれらの人に理解していただき、何かそこに影響を及ぼすような情報があれば、即座に届けてもらおう。
組織を守り発展させることができるのは、結局は「人」なのだ。
Today's Question.
Q:組織の置かれた”今の状態”を正確に捉えていますか?
Q:どの様にすれば、より正確に把握できますか?
Q:だれがその情報を持っていますか?
Next Page is...
11月5日”未来のための予算は好不況にかかわらず一定に保つ。”
明日は内容が重複しますので、お休みとします。明後日は未来予算について。どうぞお楽しみに。
0 件のコメント:
コメントを投稿