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2009年11月19日木曜日

”組織は道具である。専門分化することによって自らの目的遂行能力を高める”(P.F.ドラッカー)

 
本日の”ドラッカー 365の金言”は、「ポスト資本主義社会」からの抜粋。専門性を高めることで社会に対する貢献力を向上させることができ、多角化によって力を分散させるべきではない、といった説明になっている。

このページでドラッカー教授は、米国肺臓協会や心臓協会等を例に挙げ、これらの医療系組織が成果を上げているのは専門に特化しているからであると説明している。

考えてみれば、国内には200万社近い会社組織の他、無数の個人事業者や非営利組織が存在する。それらのほぼ全てが”何らかのニッチ(自然生態系で言われる「適所」)”を探して旅をしているようなものだ。多角化しながらいくつものニッチを担当できるほど甘くはないはずだ。

子供の頃に親しんだ、”フルーツ・バスケット”という椅子取りゲームを憶えている方も多いと思う。実はこのゲーム、社会における事業の”選択と集中”に酷似しているのだ。

このゲームでは予め全員がりんご、みかん、バナナなどに分かれており、鬼の子が「りんご!」と言ったら、りんごの子だけが速やかに移動して今までと違う椅子に座らなければならない。

ここで幾つかの椅子で迷ったり、沢山の子が取り合いをしている椅子に座ろうとすると、競争に負けて座れなくなってしまう。

一つの椅子を見つけたら、その椅子だけの事を考え、座れたとしても、しっかり椅子をつかんで自分が椅子から放り出されないようにして身を守ったものだ。

事業においても、脇目もふらず選んだことに集中しなければならない。

ちなみに、フルーツ・バスケットというゲームには鬼が「フルーツ・バスケット!」と叫ぶことができるルールがあったのを憶えていらっしゃるだろうか?この号令の時は、りんごも、みかんも、バナナも全員が椅子を立ち、違う椅子を探さなければならない。

そして、今まさに”社会”という名の”鬼”が「フルーツ・バスケット!」と叫んでいる様に感じざるを得ないのだ。我々全員が、どの椅子に自らの組織が座るべきなのか、白紙の状態から考えなければならない。

ある程度の競争は避けられない。しかし、今どき「これなら確実に儲かるから…」という安易な考えだけで、戦えるほど幼稚な市場ではない。取っ組み合いの喧嘩をしている間に、座れる(座るべき)椅子はどんどん他の組織に取られていくのだ。

なるべく早い段階で、自らの組織が一生大切にしたいと思える椅子を見つけ、しっかりと椅子に重心を乗せることによって、より高いレベルで社会の助けになれる様な組織を育てていきたい。

特定の顧客が、特定の目的で課題を抱えた時、「これについては、あそこに相談すればよい。」「これを買うなら、あそこしかない。」と言われるようになければならない。

Today's Questions.
Q:一生付き合えそうな”椅子”を見つけましたか?
Q:もし、自らの組織が今日消滅したら、どれだけの人に、どの程度の悪影響を及ぼすことになるだろうか?

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11月21日”分権制の強みの1つが若いうちにトップ要員を識別できることである。”
明日は都合によりお休みをいただきます。明後日の更新をお楽しみに。

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