本日の”ドラッカー 365の金言”は、投資と人事について。11月23日の”全体と未来にかかわることはトップマネジメントの専管である。”の中で、トップマネジメントによって意思決定されるべき3つの仕事(下記)について触れた。
①市場と価値観の決定
②資金の配分
③人材の配置
ドラッカー教授は、トップマネジメントは上記3つの様に、常に組織の全体と未来に関わる仕事に集中するよう勧めている。
本日のページはその内の2つ。投資(資金配分)と人事(人材配置)という”経営リソース”の再配置におけるフィードバック分析の必要性について触れられている。大きな意思決定は効率低下等の一時的な(場合によっては恒久的な)リスクを伴うので、それらの意思決定が結果どうであったかを確認する責任がある。
単に上記の3つの仕事をすれば良いというわけではなく、ドラッカー教授は、これらの仕事の責任は全てトップ・マネジメントにあり、環境や人(部下)に失敗の責任を押しつけてはならない、と強く言う。
ことに人事については、長期に渡って影響をもたらす意思決定であるため、じっくりと時間をかけて判断すべきだ。
ドラッカー教授のコンサルティング経験の中でも、プロの経営者として有名な、GMのアルフレッド・スローンJr. (1875-1966)(Wiki)
による人事に対する慎重な意思決定スタイルは、その後のドラッカー思想に多大な影響を及ぼしたようだ。
分権制や権限委譲で有名なアルフレッド・スローンJr.は、人的リソース最大化のため、GMという巨大な組織の職長クラスまでに至る人選に彼のかなりの時間を割いていたというから驚きだ。
誰よりも効率を重んじたアルフレッド・スローンJr.が、人事にそれだけの時間をかけたという事実。明日行う意思決定の精度を高めるため、彼がどれだけフィードバックを重んじていたか容易に想像ができる。
Today's Questions.
Q:トップ自ら、意思決定の失敗と向き合えていますか?
Q:いかにしてその様な失敗が再発しない様にできますか?
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12月11日”企業買収は成功してしかるべきものである。しかし、実際に成功しているものは少ない。”
なぜ企業買収は失敗するのでしょう?明日もお楽しみに。
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