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2009年9月6日日曜日

”腐った強い者ほど組織を腐らせる者はいない。”

 
本日のページも、「経営者の条件(ダイヤモンド社)」からの引用だ。ここでドラッカー教授は、人事考課の際に効果的な4つの問いについて触れられている。

本日の内容は、極めて繊細な内容で、間違いがあってはならないと思うので、引用が多いがその点をご理解いただきたい。

1)よくやった仕事はなにか
2)よくできそうな仕事は何か
3)強みを発揮するには何を知り、何を身につけなければならないか
4)彼(または彼女)の下で自分の子供を働かせたいと思うか
 ①そうであるならなぜか
 ②そうでないならなぜか

ドラッカー教授は人事においては強みに焦点を合わせる事を強調しており、上記の問いを見ても、4)の②を除き、強みの強化を意識した問いになっている。

仕事における技術向上としての強みの強化において1)〜3)は納得がいくが、4)の問いにはどういった意味があるのだろうか。極めて抽象的な表現でもあるが、その答えは一瞬にして出てくる感がある。

「経営者の条件」において、ドラッカー教授は、この4)の問いで明らかになってくるのは、対象となる人の”人間性と真摯さ”であることを示している。

「人間性と真摯さは、それ自体では何事もなしえない。しかしそれらがなければ、他のあらゆるものを破壊する。したがって、人間性と真摯さに関わる欠陥は、単に仕事上の能力や強みに対する制約であるにとどまらず、それ自体が人を失格にするという唯一の弱みである。」(「経営者の条件」)

上記の理由から、本日のページの結論として、「優秀な若者は強い上司をまねたがる。したがって、腐った強い者ほど組織を腐らせる者はいない。」としている。

人事に限らないが、問題ではなく機会に焦点を合わせなければならない。しかし、人間性と真摯さを欠く人間を上司にしてはならない。

あらためて肝に銘じたい1ページだった。


Today's Questions.
Q:弱みを強調する人事評価になっていませんか?
Q:部下は、その人の子をあなたの下で働かせたいと思うでしょうか?
 ①そうであるなら、なぜですか?
 ②そうでないなら、なぜですか?

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9月7日”組織は人を変える。”
続いて、人材育成における”強みに焦点を合わせなければならない。”について触れられています。お楽しみに。

2 件のコメント:

  1. このような問いかけは改めて自分いうものを考える機会になります。本当に強いとはどういうことか?本物の強さとは何か?威張ることが強さだと今だ権威を振りかざしている人も、横柄な態度で上から見下ろす人もいます。真の強さの何たるかはまだ見えない部分もたくさんありますが、本質的なものは決して見失わずにいたいと思います。

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  2. junkoaile様

    いつも深いコメント、ありがとうございます。
    いただいたコメントが頭にあり、今朝(9月12日の記事)「『真の強み』の探し方」について、自分なりの考えをまとめてみました。

    ちょっと長くなってしまいましたが、そちらも読んでみて下さい。

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